【日本文化創造学科フィールドワーク・神戸⑨】どうしても残したかったもの

こんにちは、日本文化創造学科3年のしめじです。

私は今回のフィールドワークで「みなと元町駅」を担当しました。

みなと元町駅の駅舎は、辰野式という方法でが建築された「旧第一銀行神戸支店」が使われています。
辰野式は、東京駅や大阪市中央公会堂をデザインした辰野金吾が生み出したもので、赤いレンガに白い石が入っているのが特徴です。

お気づきの方はおられるでしょうか…。

先ほど「駅舎は、旧第一銀行神戸支店が使われている」と書きましたが、実は旧第一銀行神戸支店は阪神淡路大震災で建物が倒壊し、現在は写真で見えている外壁しか残っていません!

写真の外壁の中には、みなと元町駅の入り口と、マンションが入っています。

古典様式とゴシック様式が混合したデザインの外壁と、近代的なデザインのマンションの組み合わせは少しばかり違和感を覚えてしまいます……
 

ですが、どうしてもこの外壁を壊すわけにもいきません。

歴史的な価値があることもありますが、阪神淡路大震災で残ったというのがかなり大きいのでしょう。

外壁と、中にそびえたつマンションのミスマッチ感は、地震で残ったものを、なにがなんでも後世に残したいという強い気持ちの裏返しでもあるのです。