食文化・南北大東島へ②

みなさん、こんにちは、関野です。
南北大東島の第2弾です。
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① 南大東島 ラム酒と地方気象台


上の写真はサトウキビの茎を絞っているところで、
ラム酒はこのサトウキビを原料に蒸留熟成した酒です。
このラム酒会社は島のサトウキビでもラム酒が造れるのではと思い始めた、
2004年に設立した若い会社。
会社は旧南大東島空港の跡地と建物を利用しています。

天気予報に出てくる南大東島地方気象台。
国土を囲む広大な海は気象に大きな影響を与えるため、
離島の気象観測は重要。
以前は50名が仕事をしていましたが、今は機械化で17名。

定点観測所は世界中に800か所、日本に16か所ありその1ツ。
朝と夜に全世界同時観測で、朝は9時が観測時間と決められています。
少し早く8時半に屋上から観測「ラジオゾンデ(バルーン)」を空へ打ちあげます。

このラジオゾンデでの高速気象観測は、気温、気圧、湿度、風向、風速などを
上昇しながら測定し、仕事が終了すればほとんどが海に落下する。
ラジオゾンデは使い捨てで1回30,000円ほどの費用だそうです。


② 北大東島 燐鉱石事業

上写真はサンゴ石灰岩で造られた燐(リン)鉱石貯蔵庫、
古代遺跡のような大規模な燐鉱石事業の跡地が広がっていました。
北大東島は土地を開拓しているとき、燐鉱石を発見し燐鉱採掘で活況を呈し
ここは燐鉱石採掘事業が主な産業になりました。

燐鉱石は鳥の糞、鳥の骨とサンゴの石灰質などが混ざり化学変化したもの。
肥料、火薬、アルミニウムの原料などになり、
最盛期には出稼ぎ労働者で人口がふくらみました。

1950年に閉山し、現在はサトウキビ、漁業、観光が主な産業です。
北大東島西岸には鳥のコロニーがあったと考えられていますが、
南大東島には燐鉱石はありません、鳥が来ていませんでした。

北大東島に鳥が来ている頃、
まだ南大東島は隆起していなくて陸地が顔を出していなかった説があります。


アホウドリで玉置半右衛門が巨万の富を得たため
ゴールドラッシュならぬバードラッシュが日本沿岸に広がり
島に日本の国標(こくひょう)を建て日本の領土が広がったそうです。

気象台に行きたくて南大東島へ行きましたが、
アホウドリ、燐鉱など話題満載で中高生時代にひと時戻りました。