ラオスの食文化紀行 第1弾

関野先生によるラオスの食文化紀行を2回にわたってお届けします。
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みなさま、こんにちは、関野です。
GWを利用してラオスの食文化を拝見に行ってきました。
 
ラオスは細長い国で中国、ヴェトナム、カンボジア、タイ、ミャンマーに
囲まれた東南アジア唯一の内陸国。
 
人口は700万人ほど、面積は日本の本州ぐらいでメコン川が縦断しています。
1893年フランスの植民地になったときラオからラオスの複数形になった、
49民族の集合体だからだそうです。

現在のラオスを築いたラオ族統一王国ラーンサーンは百万頭の象の意味で
ラオスは象の国。

水力発電のタイへの売電で
東南アジアのバッテリーと呼ばれています。
また、金、銀を産出し
これらを外国に輸出しています。

現在、世界で5か国ある社会主義政権の1つ。
建物にラオスの旗と
共産党の旗ハンマー(労働者)とカマ(農民)を一対で掲げています。

1)ラオスの食文化

主食はインディカ種のもち米を蒸して食べます。
竹で編んだティップ・カオと呼ばれるカゴに入れてもち米がくっつかないようにして食卓に出します。
今回は赤米のもち米で、日常は白米のもち米です。右写真はティップ・カオの販売の様子です。


 

残ったもち米を薄くして日干しにし、
そのまま煎餅のように食べたり
スープの具材にして食べるそうです。
 

マンゴーの木でマンゴーが実っています。
タマリンド、リュウガン、パパイア、
ジャックフルーツなどの木にも
実が実っていました。

左はラオス風焼肉「シンダート」で牛肉、豚肉、鶏肉など。
ラオスは仏教国なので日本と同様制限された肉はないが、
牛は農耕作業に飼われているので肉が固く豚肉がおすすめだそうです。

左写真の右下は口直しのナスのチップスで、見た目はジャガイモのチップスで味はナスです。
右はラオス北部名物麺料理「カオソーイ」で辛味噌を乗せた、担々麺風のもち米麺。
左の野菜を細かく手で切って麺に入れて食べます。
野菜はパクチー、ミント、レモンなど香り野菜がテーブルに出てきます。


 
左写真は水牛の皮、朝市で売っていました。
左写真の下の皮はまだ毛が残ったままで左上は毛の処理がしてあります。
焼いて食べると美味しくみなさんが買っています。

右写真は干しガエル、炭火で焼いて食べます。
日干しの魚のような味で美味しかった。


 
左写真の左はタケノコの中心に肉を詰めたもの、あっさり味で私好みでした。
右はメコン川で採れる川海苔「カイ・ペーン」で、赤色はトマトと白色はニンニク片。
メコン川は雨季に洪水となるため栄養塩類が豊富になり藻類、プランクトンが豊富。
魚もたくさんとれ、メコン川には漁業権がなく誰でも魚釣りができます。
日本では漁民の経済的保護などを目的として漁業権があり海・河川で警告の看板などを見かけます。

右写真は「クワイ・チー」で昔からあるシンプルなスイーツ。
バナナを日干し乾燥後、そのまま食べたり焼いたり揚げたりして食べます。
縦半分に切ってサンドイッチのようにココナッツをはさんだのを食べました。
日本は輸入が青バナナしか許可されていません、
ここでは完熟を収穫するので皮が薄く美味しい。

 
左写真はラオスコーヒーとフランスパンのラオス風サンドイッチ「カオチー」の軽食。
フランスのかつての植民地ラオス、べトナム、カンボジアはフランスの食文化の影響と
自国の食文化が入り交じり各国で進化しています
ラオスはコーヒー新興国ですが高評価を得ています。
ラオス南部高地の寒暖差を利用して栽培されマイルドな味わいが特徴で、
そのため深めに焙煎してエスプレッソに用いられることが多い。

右写真はラオス焼酎「ラオラーオ」でサンハイ村は焼酎製造で有名な村。
もち米から焼酎を作ります。
近くで捕れたマムシ、コブラなど生きたまま焼酎に入れ、販売しています。
沖縄の泡盛はタイ米から作り、「ラオラーオ」が起源の説があります。


第2弾に続きます。