祇園祭

日創の前田です。蒸し暑い日が続きますね

 

その暑い日本の夏を代表するお祭りの一つに、
京都の「祇園祭」があるのをご存知でしょうか?

 

平安時代後期から続く、長い伝統を持つお祭りです。
このブログを書いている今は、お祭りの真っ最中です。
(昨日は、台風の雨が残る中、前祭が実行されたようですね)

 

ところで、みなさんがイメージする祇園祭といえば、「山鉾巡行」だと思います。
ですが、「山鉾巡行」が本格的に始まったのは、室町時代(南北朝期)のこと。

 

祇園祭の原点は、平安後期から続く「神輿渡御」にあります。
※八坂神社ホームページ「神輿渡御出発式」参照。
http://www.yasaka-jinja.or.jp/event/mikoshitogyo.html

 

「神輿渡御」とは、平安京外の八坂神社から3基の神輿(みこし)を京内の御旅所へ
迎える行事で、都市内での疫病の広まりを防ぐことを目的としました。
祇園祭は、平安京に住む人々の生活と深く関わりながら始まったのですね

 

では、どうして現在のように「山鉾巡行」が目立つようになったのか?
近年では、室町幕府の影響が大きかったと考えられるようになっています。

 

私が担当している「関西の歴史と文化」という講義では、
祇園祭を素材に、日本中世の政治や文化・宗教、人々の暮らしについて考えています。

 

身近な、よく知られたお祭りが、歴史を“究める”入り口になっているのです。

 

※今日、京都に行きます。できれば、写真を撮ってきて追加で掲載したいと思います