平安神宮の節分

日創の馬田です。
卒業生のI さんが、藤森神社の節分祭の行事を教えてくれたことについては、
このまえ紹介させていただきましたが、
この機会を利用して、前から気になっていた平安神宮の節分行事と、
藤森神社の節分祭の「はしご」をすることにしました。

今回は、平安神宮でおこなわれる「大儺之儀(だいなのぎ)」のご報告。

昔、宮中では、大晦日や節分の日に、
悪鬼を追い払うために「追儺式(ついなしき)」という行事を行っていましたが、
「大儺之儀」というのは、その「追儺式」を再現した儀式なのだそうです。

平安神宮の大極殿の前庭に、竹(忌竹:いみたけ)と注連縄(しめなわ)で囲まれた
斎場(さいじょう)がつくられています。



顔にお面のような白布を垂らした斎郎(さいろう)が、
五色の布や飯(いい=餅米を蒸して盛ったもの)を供えます。



緑の衣装をみにつけた陰陽師が、祭文(さいもん)を読みんでいると、
悪鬼を追い払う役の方相氏(ほうそうし)が、シンシ(子どもの役)を連れて入ってきます。



上卿(しょうけい)が、悪霊を払うという桃の弓で矢をはなち、



次に殿上人(てんじょうびと)が、桃の杖で四方を撃ちます。



写真は、応天門(おうてもん)のところで同じ動作を再演したときのものです。
その後で、方相氏が矛(ほこ)と盾(たて)をうち鳴らして「鬼やらう」と言いながら、
斎場のまわりを3度まわります。
方相氏は、金色の4つの目の面をつけ、緑の衣装を着ています。



ここまでが「大儺之儀」。
これで悪鬼が追い払われたはずなのですが、
このあと、応天門から再び鬼が侵入してきて、



一暴れしたあと、豆まきで追い払われます。



やっぱり、豆まきがないと、節分にならないのでしょう。

『陰陽師』の場面をそのままみているような儀式でしたが、
実際に行われていた頃は、もっと張り詰めたような雰囲気だったのだろうと思います。
これは、やじうま根性丸出して見ていた私の反省です。