学生らと合宿をして映画作りをしました! SAKAI ~約束の地へ~ プロジェクト

情報メディア学科の山口です。 去年は研究として3mくらいある日本刀づくりに携わってましたが、 今年は刀を作る物語を、時代劇映像を撮り始めることとなりました。

文化事業としての堺市の後援もいただき準備は万端。 これまで入念な会議を重ね、指示系統を確認し、いざ撮影です。

準備期間は3年、衣装や小道具もほぼ我々の手作りで、シナリオもブースカプラスの山科清春さん、レプトンの真弓創さんとで、かなり作りこみました。ようやくそれらを映像化する時です。がしかし.....

撮影は困難を極めました。撮影時の移動で高速道路でタイヤがバーストしたり、玉突き事故に巻き込まれそうになったり、キャストスタッフが数名病欠で人員不足で困ったりと、アクシデント続きの撮影でした。毎年降水量の少ない二月にメインの撮影を固めていたにも関わらず、なんと撮影期間中雨ばっかりでした汗。これは私の普段の行いが悪かったのか.....。

そんな中でも「僕、晴れ男やからきっと晴れるよ」とおっしゃっていただいた91歳で現役の名優こと大村崑さんがセットに入るやいなや、なんとパーッと晴れ模様になったり、奈良県立民俗博物館様の重要文化財で10日間ほど撮影させていただいていた中では、たくさんの方に差し入れをいただいたり、マイナス気温の中でも、温かい方々に囲まれ幸せな時間を過ごしました。

毎日私は問題が起こっては予定を変更して関係者に指示を出したり、まわりで働く皆も目の前の作業の連続で疲弊し倒れるものも出ました。がしかし、大村崑さんからとんでもない数のオロナミンCの差し入れをいただきました。昭和の当時CMに引っ張りだこだった本物のレジェンドから元気はつらつオロナミンCを飲ませていただける日が来るなんて!皆これで復活を遂げました。笑

千宗易(千利休)役の大村崑さんは、さすがの芝居でしたし、三好長慶役の田渕岩夫さんはカメラが回ると画像の通り別人級の雰囲気を醸し出してくださいました。とくだねテレビの司会をやっていた頃の田渕岩夫さんと違う!

松永久秀役の堀田眞三さんは堺市にあります南宗寺様の八方睨みの龍の天井画の下で、めちゃめちゃ渋い芝居をしていただけました。先輩方からすれば私のような吹けばどこかへ吹き飛ぶような小男の演出に丁寧に対応いただけました。これぞ演出家冥利に尽きるといった収録でございました。

思えば合宿でのメイン撮影を終えてみると、アクシデントにこそ見舞われましたが、怪我人もなく、保険も使うこともなく、倒れたスタッフキャストはオロナミンCで復活し、皆笑顔で無事記念撮影までを終えることができました。

情報メディアの学生も数名手伝いに来てくれて、大きなグリーンバックを広げては現地でムラ無く均一に照明を当てたりと、様々なスタッフワークの体験をしていただきました。机の上で学ぶのも良いですが現場で経験したほうが覚えるのは早いですね。今度は甲冑着せて足軽になってもらおう....。映画は 現在絶賛編集中で、本上映は夏ごろを予定しています。どうかご期待ください。