【食文化学科】日本細菌検査株式会社とのコラボ授業

食文化学科の食品衛生学実習(2年前期)を担当している林です。

 この実習では、食品衛生の重要性を実験を通して実感してもらうために、手洗い前後の手の汚れや細菌数の変化、調理実習室内の器具や設備の汚染度、生の野菜や食肉についている細菌数や洗浄・加熱による変化を調べたり、卵の鮮度検査や食品添加物(発色剤や着色料など)を検出する実験などを行っています。 
 その中で、7月10日に、日本細菌検査株式会社の方々にお越しいただき、「手からはじまる衛生教室」を開催していただきました。 日本細菌検査株式会社とは、コロナ禍以前にもコラボ授業を行なっており、今年は5年ぶりの開催となりました。
 まずは、幼稚園、小学校、外国人就労生向けの「手洗い教室」の様子を紹介していただき、その後、学生たちが実際に手洗いを行なって、汚れが取れたかどうかを「アンシンチェック」という、日本細菌検査株式会社が開発した汚れを簡単に目でチェックできる検査器具やヨード液を用いて確認しました。手洗い実験は、これまで何度も行なっているので、さすが学生たちは一度で合格していました。

 そのあとは、「トイレ教室」ということで、なんと、和式トイレのモデル装置を持ち込んで、汚れに見立てた青いインクがどこまで飛び散るかという実験を行いました。実際に、体やトイレ内のあちこちに飛び散っているのが目で見て確認できました。特に、ノロウイルス食中毒では、下痢便の中に大量のウイルスが存在しており、少しでも手についていると、口から入って感染が広がります。それを防ぐためには、トイレでの手洗いが重要です。
 ちなみに、和式トイレと洋式トイレでは、和式トイレの方が、足元にも汚れが飛び散りやすく、また、洋式トイレは、水を流す時にふたをしめることで、飛び散りが少なくなるそうです。
 さらに、実際にあった食中毒事件の原因を学生たちが、報道キャスターや食品衛生監視員になった気分で探れるクイズも行い、意外なところにも食中毒の原因があり、日頃から注意しておかないといけないことが理解できました。
 最後に、日本細菌検査株式会社オリジナルマスコットキャラクター「ぷー」が登場し、学生達も大喜びでした。(ちなみに、「ぷー」は、なんと社長が演じておられ、「ぷー」の登場までずっと暑い中待機くださいました)

 学生達の感想では、授業の満足度はほぼ100点満点で、トイレで飛び散る汚れが予想以上に多いことや、手洗い方法の動画が分かりやすかったこと、食中毒の原因探しのクイズが面白かったなどの意見が多かったです。
  今回は、以前のコラボ授業に比べて、トイレの模型や、食中毒事件の犯人探しのパネルなど、内容がさらにバージョンアップされ、とても分かりやすく楽しい授業を行っていただきました。私が今後授業をしていく上でも大変参考になりました。

 日本細菌検査株式会社の森社長ならびに皆様方に、心よりお礼を申し上げます。