食文化・愛知県食文化訪問②

みなさま、こんにちは、関野です。

知多半島、渥美半島と名古屋方面へ食文化を訪ねた、第2弾です。
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2)渥美半島 伊良湖やしの実博物館


上写真の一面の温室は渥美半島にあります。
渥美半島は暖かくイチゴ・メロン・花卉などが温室で作られています。
イチゴ狩り、メロン狩りもあちこちにありました。

キャベツの産地で収穫時期を迎えています、
今年は豊作で悲しいことに収穫されずに、花を咲かせているキャベツ畑がたくさんありました。


伊良湖にある「やしの実博物館」です。
ヤシをテーマにした博物館はここだけだそうです。
上写真は伊良湖海岸に流れ着いたヤシの実。

明治31年の夏、ここに1か月ほど滞在した柳田国男が親友島崎藤村に
伊良湖に流れ着いたヤシの実の話をしたそうです。
それが「名も知らぬ遠き島より・・ヤシの実ひとつ・・・」の有名な歌になりました。
 

3)岡崎市 八丁味噌の郷


渥美半島の入り口にある岡崎市の「八丁味噌の郷」を見学しました。
大豆と塩のみを原料に杉桶に仕込みます。

この桶(上写真)は6丁桶と呼ばれ、
6トンの味噌が入り2夏2冬天然熟成させるそうです。
桶は杉の木から作られ重石として3トンの川石が職人の手作業で載せられています、
写真のように載せるには5年の修業がいるそうです。

6トンの味噌は30万杯の味噌汁になるそうです。
この地方は良質の大豆(矢作大豆)、花こう岩質の地盤からの天然水と
水運による吉良地方からの塩と、三拍子そろった立地条件に恵まれ
味噌づくりが盛んになりました(パンフレットより)。


上写真は八丁味噌の郷、カクキュー(株)。
八丁味噌は岡崎城から西へ8丁(約900m)の距離にある
八丁村(現八帖町)の味噌蔵で作ったので八丁味噌と呼ぶ豆味噌のこと。
 

4)名古屋市 ノリタケの森、横山美術館


ノリタケの森にあるミュージアムに行き、
喫茶学演習で使うカップ&ソーサーのメーカーノリタケの歴史を楽しみました。

上写真左は森村兄弟、右は明治から戦前までに欧米に輸出した陶磁器オールドノリタケ。
幕末、御用商人の森村市左衛門は鎖国が終わった日本から大量の金が
海外へ流失しているのを憂い福沢諭吉に相談をしました。

諭吉は輸出貿易で外貨を獲得することが必要だと市左衛門に助言。
そこで1876(明治9)年銀座に貿易商社「森村組」を創業。
最初の輸出貿易は日本の骨董、雑貨でしたが、
陶磁器の将来性を確信し、陶磁器の生産を試行錯誤の末に始め
その場所がここ名古屋の則武(のりたけ)。

横山美術館はノリタケの森近くにあり、個人が作った美術館。
明治・大正時代に制作、輸出された里帰り陶磁器を収集し展示。

各企業は博物館などを作り伝統的なものを残しながら
各分野の発展に寄与していることを実感しました。
学校で学んだことを実体験できるのも食文化のよさですね。