食文化・山形

みなさま、こんにちは、関野です。

山形に行きました。山形県は鳥海山(ちょうかいざん)、
庄内平野の稲作と山形県唯一の港湾都市酒田市が有名です。

酒田は江戸時代から明治時代に北前船の重要な拠点として東北屈指の港町として栄え
井原西鶴に「日本永代蔵」で、「西の堺、東の酒田」と書かれるほどになりました。
このため、酒田は京都、大阪の影響を強く受け食文化にもあらわれました。


「むきそば」と呼ばれる酒田の郷土料理。
そばの実をむいて茹でたものにだし汁をかけ、冷たくして食べます。
プチプチとした食感を楽しむ料理で、
料理のスタートに出てくるメニューです。
もとは関西の寺院で食べられていたのが
江戸時代に酒田に伝えられ家庭料理になったとされています。
素材を生かした上品な味は日本料理の逸品。


山形は日本酒の宝庫、
米どころの庄内平野の美味しい米、豊かな雪解け水を与えてくれる山々、
優秀な杜氏など日本酒に必要な米、水、杜氏がそろった場所。

酒造りのための自然環境に恵まれ全国に誇る銘酒がたくさんあり、
55か所ほどの酒蔵があるそうで酒好きにはたまらない地域です。
山形の酒の特徴は蔵ごとの個性の豊かさで、
蔵ごとに味わいがかなり異なるのが自慢だそうです。
スーパーのアルコール売り場は広く、
たくさんの種類の日本酒がありカメラの画面に入り切りませんでした。


杉林の後ろは鳥海山(標高2,236m)、秋田県と山形県の県境にあり、
信仰の山として山麓周辺の人々の守り神で昔から崇められています。
降り積もった雪が豊富な沢水となり水田を潤し、稲を育ててきました。


上写真は庄内平野稲作のシンボル山居(さんきょ)倉庫、
1893(明治26)年に建った米保管庫。
米の積出港として栄えたため、
巨大な倉庫が必要で白壁・土蔵づくりの9棟、
米の収容量は10,800t(18万俵)の倉庫を作りました。
夏の建物内部の高温多湿防止のため二重屋根。


また、背後は欅(ケヤキ)36本(上写真左)を西日防止のために植え
自然を利用した低温倉庫で今も現役です。
現在は樹齢150年以上の美しいケヤキ並木となり、
この中央にある石畳を朝ドラ「おしん」の主人公おしんが走ったそうです。

東北では野球は巨人フアンの人が多いそうですが、
ここ酒田では阪神ファンが多く、これも北前船の影響。
北前船が全国各地の文化を一本の糸でつないでいて面白いですネ。