食文化・台湾食文化研修②

みなさま、こんにちは、関野です。
台湾へ食文化研修の続編をお伝えします。

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大渓(ダーシー)老茶廠の工場の中を案内していただきました。


 
本棚に白色と茶色の書籍!?イエイエ、全て団茶(固まっている茶)のプーアル茶で素敵なオブジェです。


 
2階は萎凋(イチョウ)が主に行われています。
摘んだ生葉の水分は約80%で次の揉(モ)み作業をし易いように
水分を半分取り除く作業を萎凋と言います。

ここでは、摘んだ生葉を上写真の緑の萎凋棚に広げ
20時間ぐらい日陰干しにする自然萎凋です。

萎凋は空気の流れが重要で、2階は自然に風が入るように
いろいろ工夫されています。
天井がイギリス式に高く、東西に大きな窓が壁一面にあり、
南北に特大の扇風機が置いてあり
通気性をよくして新鮮な風を部屋中に巡らせていました。


部屋内の通気は懐かしい日本式の格子戸、
ここは台日英式工場です。


1階の製茶区を見学しました。
上写真は角板山製茶工場時代から使っている揉捻(ジュウネン)機。
現在でも台湾で一番大きい揉捻機で、
真ん中の4台で茶を作っています。

写真の揉捻機上にある四角の穴から2階で萎凋された茶葉が
布の筒(今は工場が休みで撤去)を通り落下し省エネになっています。
揉捻とは茶葉を揉(モ)むこと。

これは葉の締りをよくし発酵を促進させ、テアニンなどの風味成分を
抽出しやすくするなどの効果があります。

3月末から6月初めと9月末から10月末までが緑茶、
6月末から9月初めに紅茶を製造しているそうで、
見学時は残念ながら茶製造はされていませんでしたが、
メンテナンスで機械はピッカピカに磨かれていました。

大渓老茶廠には当時のものがたくさん展示され
茶の歴史に興味のある人々を引きつけてやみません。

角板山製茶工場時代の古い機械を大切に使い続け、
見学者に開放され、工場ではノスタルジアと共に
楽しい半日を過ごすことができました。

また、私たち日本人用に日本語説明ビデオも作っていただき
感謝の気持ちが一杯で、
台湾の方々の優しさを感じました。

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つづく