食文化・卒業式 式辞

みなさん、こんにちは、林です。
3月16日の卒業式では、食文化学科1期生75名が無事、卒業いたしました。
みんなとてもいい笑顔で卒業式を迎えることができました。
心よりお祝い申し上げます。



卒業生代表となった本学科のNさんは、自分の言葉で4年間の思いを伝え、
会場全体が感動の輪に包まれました。
Nさんの了解を得て、その謝辞の一部を掲載します。
食文化学部facebookの柳田先生のコメントも素晴らしいので、是非、お読みください!

『…2012年に新設された食文化学科の1期生として入学してから
早4年が経とうとしています。
夢と希望に胸を膨らませながらも、不安でいっぱいだった入学式。
先輩が居ないため、何をやるのも手探り状態で、
「自分たちで食文化学科の道を作っていこう!」と、
友人たちと熱く語り合った日々。そんな情景をはっきりと思い出します。

突然ですが、皆さんは「いただきます」という言葉の意味を知っていますか?
それは、「自然の恵みに感謝し、動植物の命を尊ぶ心」から生まれました。
食文化学科では、4年間の学びの中で、この言葉の意味と何度も向き合います。

私はゼミで、と畜場へ見学に行き、消費者が食肉を口にするまでの過程を学ぶ機会が
ありました。そんなとき、ある先生に言われた言葉があります。
「鶏、豚、牛は解体ショーをしても喜ばれないのに、
魚は解体ショーをしたら喜ばれるのはなぜか」と・・・
私は今でもその問いにふさわしい答えとともに
「命をいただく」真の意味を探し続けています。

食文化学科で過ごした私の4年間は、ひたすら魚食文化と向き合う毎日でした。
大阪府中央卸売市場とのコラボ企画である、
魚食普及のためのメニュー開発や、百貨店でのイベントへの参加、
三重大学の特別聴講生となり、約2週間の東シナ海での航海実習で、
海の生物の測定方法や漁法を学ぶ機会にも恵まれました。

そして卒業研究では、関西では食材として扱われていない「ボラ」をテーマに、
その特性や漁法、食文化、衛生検査、アンケート調査など、
様々な角度からボラの食用としての可能性を探り、
卒業論文を完成させることができました。

私が取り組んできました、これらの活動に対して学長賞を賜ることができましたことは、
大変光栄に存じます。
これから社会に出ても、食文化学科での学びを武器に、
今、世界中で注目されている、魚食文化を含めた日本の食文化の発展に、
誠心誠意 貢献していきたいと思っています。…』