食文化・チーズセミナー

みなさま、こんにちは。関野です。
六甲山弓削牧場に3,4年生の合同ゼミで仲良く学外実習に出かけました。
みんなでチーズセミナー研修を受けました。



皆、メモを取りながらまじめにチーズの講義を聞きました。



サア!実習開始です。
弓削牧場の牛乳に乳酸菌、たんぱく質凝乳酵素レンネットを入れやさしく混合し
20分程待つと、アレ!牛乳が固まりました。
これをナイフで縦、横に切れ目を入れると上の
写真のようにカードと呼ばれる塊とホエーと呼ばれる水に分かれます。



これをザルに入れて水分を取り、残ったこの塊が色々なチーズの出発チーズです。
この塊がフロマージュ・フレと呼ばれる生チーズで、仏語で新鮮なチーズの意味です。


この塊に白カビを付け熟成させると
チーズの女王と呼ばれるカマンベールチーズになります。
弓削牧場の代表チーズがこのカマンベールチーズとフロマージュ・フレです。
このチーズをかつお節とポン酢で試食しました。豆腐のような味わいです。

チーズ、かつお節、ポン酢など発酵食品は発酵食品同士の相性がよく
一緒に食べると更に美味しくいただけます。



自家製小麦粉から作ったベーグルの中にチーズと
自家製野菜が挟み込まれチーズが苦手な学生もパクパクと試食しました。



牧場で収穫された野菜も販売されていました。



いよいよ最後に牛の登場です、弓削牧場では60頭飼っています。
牧場の牛たちは拘束されることなく自由に広い牧場を動き回ることができます。
最初は牧場のはずれまで草を食べながら動くそうですが、
知恵がつき始めるとこの写真のあたりにウロウロしているそうです。

牛たちは枯れ草、水飲み場、搾乳場の近いこの場所で省エネ生活を送るそうです。
このため、牧場の端の方は草がボウボウに延び、困った状況になるようです。
牛も頭がいいな~と人間の私たちも感心しました。

また、コンピューター導入で牛は一頭ずつ食べたエサの量、
乳の量などすべての情報が管理されています。
牛は乳汁を搾ってほしくなると勝手に搾乳機にやって来ます。
すると4個の乳頭に搾乳機が吸い付き搾乳を開始し、
牛たちは気持ちが良くなるそうです。

昔は手搾りのため、牛の4個の乳頭はそれぞれが違った方向を向き、個性的な形でした。
それが、今は4個の乳頭の向き、形がほぼ同じです。
また、乳頭同士の間隔も正方形になるように品種改良され
機械搾乳に適した乳頭を持つ牛になったそうです。
ヨーロッパはこの機械化を早くから見据えていたそうで昔から品種改良が
盛んだったそうです。さすが酪農の国々の集団です。


弓削牧場長の弓削さんには牛、チーズ、ハーブ、六甲山の話から今話題のTPPまで
私たち食文化学科の学生が興味を持ついろいろな話題を豊富に語っていただき、
生産者と消費者の両方の視点を学べた勉強の半日でした。
地産地消、安全・安心のチーズ、ベーグルサンドなども美味しく試食させていただき、
一同楽しい時間を過ごしました。


弓削牧場のみなさま、ありがとうございました。